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継続的に"魅了し続ける工夫"。売上1位に驕らない姿勢が実績に表れる。

2025.07.01
新宿店 MB階の食品街で、毎日のように行列が絶えない店の1つである「PAOPAO」。全国37店舗(2025年10月時点)ある「PAOPAO」の中で京王百貨店 新宿店の売上は、 2025年まで、31年連続全国1位という快挙を成し遂げています。その実績を支えるPAOPAOの飽くなき工夫の数々と京王百貨店のバイヤーとの二人三脚の歴史を紐解いていきます。
目次

●関東初出店が京王百貨店
●ライブ感と安心感
●継続的な商品開発
●売筋商品ランキング

 関東初出店が京王百貨店

PAOPAOが京王百貨店に出店したのは1994年5月のこと。福岡発の精肉・惣菜メーカーである1962年創業の「明治屋産業株式会社」が中華点心ブランド「PAOPAO」を関東に出店するにあたり目を留めたのが、乗降者数世界一と言われる新宿駅に位置する京王百貨店でした。
1994年当時、京王百貨店は「オンリーワンデパートメントストア」を目指し、これまでとは全く異なる方向へ舵を切りました。それは、多くの方が日常使いできる「新・大衆百貨店」という方向性でした。1994年6月のMB階の改装では、新宿で働く方々の需要に応える惣菜・弁当の自主編集売場「デリカ亭」を開設。量り売りだけではなく、小分けしたパック惣菜を各種取りそろえセルフ販売するコーナーが登場しました。
関東初出店となったPAOPAOは、開店当時は現在のMB階入口横の位置ではなく、入口とは反対側の壁沿いに位置していました。1994年のMB階改装の『惣菜や弁当の強化』という方向性にPAOPAOの商品がマッチした結果、当時から売上は非常に好調でした。京王百貨店 新宿店への出店に続き、東武百貨店(池袋店)、そして百貨店以外のショッピングセンターや駅ナカ、サービスエリアなど数多く出店が広がり、今では関東を中心に全国37店舗(2025年10月時点)のPAOPAOが運営されています。
※写真は1994年当時の京王百貨店 新宿店 食品売場のサイン

 ライブ感と安心感

2002年には現在のMB階の入口横に移設し、ガラス張りの厨房が見える店舗にリニューアルしました。目の前で次々と作られていく、アツアツの湯気が立ち上る出来立ての点心についつい食指が動きます。
※画像は中地階PAOPAO入口の外(新宿駅南口へつながる通路)から見える厨房の様子です。

「京王百貨店では、目の前で手作りしている様子をご覧いただくことで、お客様に楽しさやライブ感を感じながら、安心してお買い物いただける売場づくりを心掛けています。そうした雰囲気がお客様にも伝わり、ご支持につながっているものと感じております。」と、明治屋産業(株)取締役の末田さん。
「お客様の目の前で調理するというのは、常に集中力を持って挑まなければならない業務です。厨房のスタッフはもちろん、販売スタッフもお客様により良い商品をお届けするために、日々時間と戦いながら技術の向上に努めています。出来立てならではのライブ感を大切に、一つひとつ気持ちを込めて丁寧に作る事を心掛けています。」と、明治屋産業(株)ゼネラルマネージャーの黒澤さん。

 継続的な商品開発

「PAOPAOさんは京王百貨店限定販売の特別企画に対して、とても前向きに取り組んでくださるお店です。新宿店の開店記念のアニバーサリーフェアや食品祭など季節フェアで新しい企画を考える際は必ずご相談させていただいています。」と薄井バイヤー。(食品・レストラン部 惣菜売場 担当)

「以前、惣菜売場の課長だった松本さんが、いつも面白そうなコラボレーション企画を提案してくださっていて、その経験や実績が今も引き継がれているのだと感じます。京王百貨店限定販売で作ってきた商品は、どれもお客様にご好評でしたし、作る側も非常に楽しく取り組んできました。」とPAOPAOエリアマネージャーの竹さん。
日々、目まぐるしい厨房に立ちながらショップを切り盛りするPAOPAO新宿店の森山店長から、売上状況、お客様の商品に対する反応やご意見をヒアリングする薄井バイヤー。直近の企画商品の売上について、好調だったという報告を受け非常に嬉しそうな様子。当店で展開する商品の動向はもちろん、他店ではどのような商品が好調なのかなどの情報収集を通じて次の「京王百貨店限定販売」の企画を一緒に組み立てています。
左:食品・レストラン部 惣菜売場 担当 薄井バイヤー
右:PAOPAO新宿店 店長 森山さん
\過去に展開した『京王百貨店限定販売』一例/
食品・レストラン部が60年以上続く「駅弁大会」を通じて築き上げた人気駅弁の調製元(※)との協力関係を活かしたコラボレーション商品や、同じく新宿店の食品街に常設ショップを構えるお取引先とのコラボレーション商品など、京王百貨店の強みを最大限に活かし、さまざまな京王百貨店限定販売商品を作り上げてきた歴史があります。
※調製元:駅弁の企画・製造、販売までを一手に担う業者のこと
※全て期間限定販売の特別企画品です。名称・表示価格は販売当時のものです。
2025年9/18~24販売
秋の収穫祭
[浅草今半]×[パオパオ] 牛肉すきやきまん(1個)450円
2024年11/14~20販売
新宿店開店60周年記念 京王大誕生祭
[PAOPAO] 角煮まん(1個)432円
2023年3/29~ 4/12販売
春の大食品祭
[PAOPAO]×[淡路屋]ひっぱりだこまんじゅう (1個) 303円
2022年10/13~19販売
秋の大食品祭
[松栄軒]×[パオパオ]ジューシーな牛すき焼きまん (1個) 432円

 売上ランキング

2023年からPAOPAO新宿店の店長を務める森山さんに、京王百貨店新宿店における2025年度第1四半期の売上トップ3商品について伺いました。
(2025年4月1日~6月30日の売上におけるトップ3)
第1位
和豚もちぶた肉まん
PAOPAOを代表する看板商品です。特製のふんわりした甘い生地に、さっぱりとしていて口どけの良い『和豚もちぶた』と玉ねぎの旨みを活かしたあんを包み込んでいます。素材の良さを引き出したシンプルながら深い味わいが、多くのお客様に長らく愛され続けている人気の秘訣です。
第2位
黒豚シューマイ
中華点心の代表格ともいえるシューマイの中でも、一番の人気です。新宿店発祥の商品で、九州産黒豚ならではのコクがあってまろやかな味わいが支持されています。ご家庭用にも、お手土産にも人気です。
第3位
4種のシューマイセット
一番人気の黒豚シューマイをはじめ、エビ、肉、青森県産ホタテの4種類の味わいを一度にお楽しみいただける詰合せです。食べ比べの楽しさがあるほか、出来立てをそのままお持ち帰りいただける手土産としてもご好評いただいております。
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