有名駅弁と全国うまいもの大会

おかげさまで50周年 京王百貨店

名人夢の競演

いわずと知れた日本料理界の重鎮。
料理のジャンルを問わずわがものにしてしまうバイタリティ、柔軟な発想から生まれる数々の料理は他の追随を許しません。
今回も、シンプルながら力強く、あっと驚くような駅弁を創作されました。
その独創的な世界に迫ります。

ー駅弁のコンセプトと、そこに込められた思いを教えてください。
「日本人なら誰でも好きな味で、食欲をそそる駅弁」というのを意識しました。
メイン食材の鶏肝は、栄養価は高いのに、料理としては敬遠されがちです。そこであえて店で評判のよかった「鶏肝田楽みそ(※)」をアレンジして、駅弁ファンの方々にもぜひ味わっていただこうと思いました。
しっかりと血抜きをしカラッと揚げているので、鶏肝が苦手という方にもきっとお楽しみいただけます。

※ 鶏肝田楽みそ
賀茂茄子の上に鶏肝の味噌和えを乗せ石焼で提供される、道場先生オリジナルの人気料理。

ー石川県出身の道場先生と、今回の駅弁でイメージされた神戸とのゆかりを教えてください。
のちに私の師匠となる杉本成次郎氏を追って、東京から神戸へ移りました。神戸での修行時代は、新しい食材との出会いもたくさんあり、オムレツなど洋食からも刺激を受けました。一日15~16時間、とにかくよく働いた思い出もあります(笑)。

ー気になる中身について、いくつか解説してください。
鶏の多彩なおいしさを楽しんでいただくため、レバー、ハツに、もも肉の3種類を使い「秘伝の田楽みそ(※)」で和えました。気に入っている有馬山椒をアクセントに、食べ飽きない味に仕上げています。

※ 秘伝の田楽みそ
「私の店には秘伝のたれが数多くありますが、今回の『秘伝の田楽みそ』も銀座のお店で出している田楽みそと同じものです」とのこと。「秘伝」たるゆえんは、味わわれたときのお楽しみに。

ー駅弁という料理に対する認識、駅弁の思い出などをぜひ。
駅弁は、長時間乗車して疲れた体を癒してくれるような、地方の特色と季節感のあるものが好ましいと考えています。
思い出としては、わずかな停車時間にお弁当を窓から手渡しされる楽しみと、温かい陶器のお茶が忘れられません。

ー駅弁大会ファンの皆様へ、メッセージをお願いします。
駅弁は、旅の楽しみのひとつ。海外にはこの文化はないと思いますので、日本の世界遺産としてずっと大切にしていきましょう。

ーありがとうございました。

  • 道場六三郎 監修・プロデュース
  • みちば御自慢 鶏肝丼
  • (兵庫県 山陽新幹線/新神戸駅)
    税込1,280円
    販売場所【B-3】
    各日800食販売予定
  • 鶏のレバーやハツ、ごぼう、こんにゃくなどを秘伝の田楽みそで和えました。有馬山椒と刻み紅しょうがのアクセントが食欲をそそります。